2009-01-01から1年間の記事一覧

● merryX'mas

テーブルの上に蜜柑がひとつ、干からびているのを知っていて放っておいた。でもそれが実は飼っていたハムスターの死骸だということをわかっている。そんな気分。わかっているのに、意識できないものはやっぱり見えない。ああ、でも、取り返しがつかない。人…

● クリィム

起きしなにワインを飲む。目がさめたから起きた。9時間前に眠くなったからベッドにはいった。ちょっとセックスしたいななんて思いながらチョコレートを一粒食べる。「ひとり」になりすぎて誰とも目が合わないだろう。あなたの傷の位置を知るために新しい傷を…

● 秋の風なんてのろまな言葉を

ひっそり銀木犀の匂いがする。金木犀の匂いがつよいときには気づかない。それもこの雨で流れてしまうんだろう。ここにはなにひとつとどまらない。ずっと在るのに見えなくなる。それはわたしが生きてしまっているから。不安定の釣り合い。頭で考えるには短す…

● 赤い服は持っていない

「ポジティブ」をお守りにするのは構わないけどそれを至上のことみたいに唱えてわたしに押しつけるのはやめてちょうだい。生きていくのに足りるくらいの肯定と積極さはもっているつもり。光があって影がないなんて気持ち悪い。赤い服を似合うと思って着てい…

● いつか繋いだ手

コップ一杯の薬は30万で毛細血管の包囲網をだめにするんだって。赤黒く腫れた左腕でなにができる?なにもしなくていいさ。生きていればいい。人生が立ち消えになることなんてないんだ。

● プレスト

今為すべきすべての決断を放棄したい。できることなら激しい感情の起伏と日常からも目を背けたい。時間から逃げて、だれの意志もはたらかない場所にいたい。雨は「降って」いない。引き寄せられて、捕まっている。

● ほどいて繋いで

誰かに恋をするということは、世界に恋をすることだ。

● 四人

愛されて育ったので、わたしたちは強いんです。

● 気丈

お互いがお互いを頼もしくおもっている。きれいな円を描いている。わたしたちは、若くて、健康で、なんだってできる気がしている。だいじょうぶよ、お母さん。

● 海のみえる白い部屋

お腹は空くのに食べる気がしない。わたしたち兄弟は深刻なとき陽気になる。示し合わせたわけでもなくむかしからそうだったし今もそうだ。一種の験担ぎ。悲しんでしまったら最後、悲しい結果になる気がしているのかもしれない。

● 大丈夫

痛いのはどうやったって代われない。切られる肉体はわたしのじゃない。こんなときどうしてもひとりぼっちだけど、孤独ではきっとない。悲しんでいることと不幸であることは、決していっしょじゃない。

● 傷が深くならないのは痛みを感じられるせい

ここ何日かずっと夢をみているみたい。起きていて目が醒めない。今ならなにが起こっても平気な気がする。危ない。

● まだ

いろいろなことが一気に変わろうとしている。本当に、いろいろなことが。圧倒されて動けない。立っているのでせいいっぱいで足を踏み出すことができない。とりあえず、立っていよう。立っていられれば、まだいい。

● 快感

音とセックスしてるみたいだった。

● 未来のしたく

日々の選択をどうしようもなく流れた時を一秒前の息づかいをわたしに返す、いのち。日々の営みの上にあった何億回もの選択そしてあるいは選択していないもの、そのすべてがいのちというものでもってわたしになっている。なっていく。だからこうして、生きて…

● 夕餉

とうもろこしが二本、ポストに入っていたよ。

● 手をふって、さようなら

死んだふりをする、癖がある。

● グラス、メイドインフランスの?

満たされた後はどうなるんだっけ?溢れる、零れる。なににも制限されない絶対の存在を知る。ああ、知ってしまったよ。

● 青い花の蜜をあげよう

馬の毛は際限なく伸び続けるなんてお母さんがいった。そうだとしたら野性の馬はモップみたいになっているよ。ああでも野性の馬はもういないな。

● とどかない

触って。

● 指

ある行動やある発言がもつ必要性、もしくはそれが行われた理由。そんなことを考えるのは映画監督だけでいいな。未来は予め用意されているわけではないのだから、行動に言動にといちいち意味を見出そうとしてみたところでそんなものは後付けの言い訳とゆがん…

● 闇雲とは遠い

とうとう書きたいことも書けなくなった。どうしようもないな。

● るる

そんでもってちょっと泣くんだろうな。

● 冷蔵庫の儀式、ふたたび

でもなにも棄てられず!そんなんでどうする。

● こうしているうちにも、生まれる

わたしの感情はわたしの外で生まれる。内側からでてくるものではなくて、真ん中にあるもののごく薄い膜に滲みでたわたしの内容物が外(だとおもっている世界)とまじって生成される。そんな実感がある。

● なんにも過ぎない

雨は降っていて風が、風がつよくて、つよい。よく晴れた日の道端に羽だけになった鳩のいたことを思いだす。一年前。

● とりかえし

生きていた、という言葉はおかしい。なにがどうおかしいかと問われてもさあとしか答えられないけど。生きていたという言葉をきくと遮断機の下りない踏み切りを渡っている気分になる。

● 鳥の餌にでも

春になるといつも胸骨と心臓の間に風が吹き込んでいる気分になるのはなんで?解体されていくような、それをすこしのところで繋ぎとめているなにかの脆さを目のあたりにするような。変な気分!心細い。体がちいさくちいさくなってベランダの柵の隙間から落ち…

● つぎの息継ぎ

最近すこしだけ生き易くなったようなかんじがしている。たとえば今までは潜水(息継ぎ下手すぎ)で進んでいたところを水から顔をあげて進めるようになったような。でもわたしのこと。そんなのすぐに失念するんだろうな。そうならないように書いておこう。半…

● また東京に暮らすのもいいかもしれない

いつのまに大切な人たちがいる場所になっていたんだろう!馬鹿だからいつも気がつかない。まだ思い出にもなっていない記憶を書こう。わたしのやり方で。