○ うしろあし

まだ明日は木曜で、曇った空みたいな色の曜日で、「ガッシュ」にさえこびりついたイメージを拭うにはどれくらいの呼吸がいるだろう。全体的な感じではなくてそれはむしろほんの一部にすべてが押し込められてしまったみたいに窮屈で、醜い。仕事などやめて遊ぼう。一日中水に浸かったり土をかえしたり本を一ページだけ読んだりしていたらきっと「明日」が現実になる。そうしたらもうどこにも行かなくていいしどこへでも行ける。目の記憶だけをたよりに訪れた場所には思っていたように残像の青が散らばっていた。遊ぼうよ。なにも話したくないけど声はきかせて。言葉なんて恥ずかしくて忘れてしまいたい。そうしたらこの世界は壊れてしまうだろうか。物が名前になったすぐ後に生まれた物は生まれながらに名前しかなかった。物は、どこにいってしまったんだろう。明日はまだ木曜。