● エスケィプクローズ

薄曇った空と結露した窓ガラスばかり見ている。その不透明さとぼんやりした色に安心したわたしは、目を開けていることを忘れて何も見ていないかのようにただそれを見ている。「スプリンクラーのあのしたり顔が気に食わない。」そう聞こえたけど?灰色は気が向いたときに頬を撫でてくれて、わたしはその感触がこの上なく好き。そう告白してみたところであの人には伝わらない。受け入れようとして消化不良をおこし、そしてきっとそれをわたしは負う。想定内の行動をする可能性が高い人に信じていると宣言して自分を信じようとしている人たち。わたしもきっとその内の一人なんだろう。いや違う。違う違う。なんて言ったらきっとまた、「いつも否定してばかりだね」って言われるね。