真夜中、海。薄布に透かしてみたような月。見慣れた配置の星。足の裏につく荒い砂と濡れた足くび、夜の風に湿った膝。浅瀬の白い鳥居、投げられた小石。寄せる波も返す波も離れずばらばらにならない。ここにいる間だけは、それがゆるされている。波は、波の…
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